バンクーバーで講演、日本の科学技術は世界一

 バンクーバーには日系の企業家の皆様の団体

   企友会

というのがあります。昨日この団体にお呼ばれして

今日本の科学技術は世界一だ、ということなどをお話し

しました。

 ノーベル科学3賞受賞者数はもはや30名近く、とくに

2000年代に入ってからは人口比で言えばアメリ

を追い越して世界一になっています。『これからの

日本の大学のレベルは低下するのみ』とかそのうち

ノーベル賞もとれなくなる、というマスコミの話題

になっています。

 これらは大うそです。ノーベル賞候補はウナギの

ぼり。そのいくつかを紹介しました。一つはミウ粒子

という宇宙線による火山噴火予報です。東大の永嶺

さんが実際にやったことですが、これは最近正式に

気象庁で取り上げられました。

 次は木や草からとれるセルロースナノファイバー

です。これは鉄より5倍も強く、5分の1も軽い素材

です。つまり3000年の鉄の文明は終わりました。

東大農学部の研究成果です。

 次は東大工学部の光格子原子時計です。これはレーザー

光で四方から止められた原子の中の電子の振動を元に

して時間をはかるものです。この時計の精度はもの

凄く高く100億年に1秒も狂わないものです。

 これに関してキログラム原器,メートル原器のこと

もお話ししました。いまやフランスが抱え込んでいた

これらの原器は捨てられました。メートルは光速cから

キログラムは量子力学プランク定数hから決められ

ます。この研究には日本が大きく貢献しました。