第5回 バンクーバーサイエンスカフェ 電気は光速で流れる、ウソ付け!
私は『電気は光速で流れる』と中学、高校で教わりました。発電所のスウィッチが
押された瞬間東京の家の電灯が灯りますね。この『瞬間』は光速で伝わります。
電気が流れることを電流と言ってAが単位です。したがって上の教えは『電流は光速で流れる』ということです。この電流は電子の流れです。この他イオンの流れもありますがこれは『イオン電流』
と言います。
そこでこの電線の中の電子の流れの速度を測ってみると1000アンペアの
電流が直径2cmの導線を流れる場合秒速6mぐらいとなる。したがって上の
教えは正しくないということになります。
それでも発電所のスウィッチを入れたとたんに電灯はつきます。つまり電気
は光速で走るように見えます。これは導線の中を光子が走るためです。光子に
とっては導線の中は真空なのです。この光子はいわゆる『電気力線』のことです。
この電気力線は実は光子なのです。この光子はわが恩師 朝永振一郎先生がノーベル
賞をもらった『量子電磁気学』の中で証明された『バーチャル光子』と呼ばれる
モノです。電力会社でスウィッチを入れたとたんにこのバーチャル光子が東京の
家の電灯まで光速で走り、その電灯の中のニクロム線中の電子を動かし高熱が
出て電気がつきます。