9月入学、『いいことだ、今ピンチをチャンスに』と『教育評論家』のオソマツ

 コロナ騒動で学校が休みになっているのでいっそのこと

8月まで休ませて9月新学期に持って行く、というとんでも

ない提案がなされている。東大元学長もさっそく賛成して

『すでに東大なども提案したことで海外留学に行くのも、

来るのも都合がいい』とコメントした。

 このような安易な新学期提案は不用意でバカげている。

留学に良い、だと?!うそつけ!かえって不都合なのだ。

現状は3月卒業、9月海外入学はとても都合が良い。それは

現地に5か月前に渡航して準備が出来るからである。

 住居、語学学校、アルバイトの手配などなど。実際に

私はこの20年間、夏場、カナダ、バンクーバーに滞在

して9月入学のため4,5月ごろ渡航して準備する留学希望

の学生にたくさん会ってきた。相談にものってきた。

 とくに理系の学生では理系英語の語学学校は日本には皆無

で、準備なしでいきなり9月入学するとまったく授業につい

て行けない悲劇が起こる。ところが現地に凝れば理系や医

系の『準備学校』があり大変便利である。

 『3月に日本で卒業、9月海外で新入学』の便利さはは

実際に多くの留学生が経験していることである。『イマの

ピンチをチャンスに』と教育評論家は恥ずかしげもなく言う

が実際にあんたは留学したことがあるのか?!オソマツ!

 今、地方からの多くの学生たちはアルバイトもなくなり

実家には帰省を断られ、死ぬ思いをしている。この苦痛が

9月まで意図的に延長され、卒業して就職するまで半年伸

ばされそれだけ余分な生活費がかかるのだ。『ピンチを

チャンスに』ではなく『ピンチをピンチに』ではないか!

バカ!地方からの学生の苦悩など少しも知らない『教育

評論家』などひっこめ!

 もちろん9月入学になった小、中、高校生、留学など

何の関係もない。彼らには6か月の遊びのチャンスを与えて

喜ばせるというのか!ほとんどの児童生徒はこんなことで

喜ばない。

天皇陛下、コロナ対策の国民に『ココロ一つになって』と政治的発言?

これは大変なことだ。多分これはウソだろう。私が心から

尊敬し、親愛を込める天皇陛下がこのような政治的発言を

するはずがないではないか。全国民が『ココロ一つになって

コロナ対策をがんばれ』とは安倍政権のコロナ施策にすべて

したがって努力せよ、という意味になるではないか。これは

天皇家象徴天皇制を固く守り政治的発言をしないという態

度に明らかに反する。

 もしこれが許されるのなら、将来戦争に巻き込まれた時も

反戦の世論に向かって『ココロ一つになって頑張れ』という

ことになる。今回のコロナの騒動は『騒ぎすぎ』として、

安倍政権の施策の一部を批判してきた。その私に向かって

天皇は『ココロを一つにせよ』と言われるのか?

 つまりこのような天皇の発言はウソである、と思う。朝日

新聞によればこのお言葉は天皇が『コロナ感染症専門家に

よる諮問会議の責任者』が天皇にお目にかかった際に述べ

たことだそうだ。つまりこの『オコトバ』は医療専門家に

伝えたのだという。

 これがあやしい。この『専門家たち』は政府の施策に

都合よいメンバーが選ばれている。優秀な専門家も他にた

くさんいるのに政府の意に反した意見の持ち主は排除され

ている。そして総理は事あるごとに『専門家のご意見』

『専門家の了承を受け』などとと言って施策の正当性

をこの『専門家』によって権威づける。

 この専門家の責任者が天皇に面会したのだ。『専門

家の皆様ご苦労サマ。今後とも皆様いっしょになって

がんばってください』と発言したのは当然である。こ

の言葉を意図的に拡張して

  『国民よ、コロナ対策にココロ一つになってがん

ばれ』

と拡大解釈したのだろう。

 安倍総理は専門家を隠れみのに、専門家は天皇を隠

れミノにするのか。宮内庁はかれら専門家に抗議すべ

きである。

 

『待ちに待った』インフレが来る!結局ツケは市民に

 安倍総理閣下の悲願のアベノミクスがめざすのは

『2%の適度なインフレ』であった。この意を受けて

日銀は大幅な金融緩和を行ってきた。しかしこのアベ

ノミクスは大失敗。2%など絵空事、1%にも満たな

い大失敗だった。

 しかしコロナ騒動で事態は大転換の様相。生産活動

はコロナによって『強制的に』止まってしまった。農

産物の生産すら大きく落ち込んでいる。それは農業労

働者不足によるもの。つまり外国からの季節農業出稼

ぎが来なくなっているからだ。

 ところが日銀と政府は市中に『無制限の』金融緩和

によってお金をばらまくという。すべて赤字国債を出

すことによって賄うわけだ。これは戦争のときの赤字

国債による戦費調達と同じである。

 戦争がおわってやれ一安心と胸をなでおろした国民

を襲ったのはとてつもないインフレだった。箪笥預金

のおばあちゃんの10円札、100円札は紙くずにな

った。インフレ率300%とか。

 今回のコロナ、それほどではないが、あの戦後インフ

レと同じ様相である。物資不足はマスク、チリ紙にとど

まらず農業産品まで及ぶ。そこへきて購買余力、つまり

カネ余りでジャブジャブ。これでインフレにならないな

ら経済学などいらない。

 このインフレによる被害、つまりツケは国民にまわる。

インフレで苦しむのはいつも国民の側だ。

 

コロナの最中、春琴抄など不見識

などという非難や批判は覚悟の上だが。事実私はフと

したことで長い間無視してきた谷崎潤一郎春琴抄

を読んだのだ。

 1960年、あの安保闘争で左翼活動家として、

学生運動の真っただ中にあったころ、谷崎は『エロ

気ちがい』の『鍵』を書いた 。しかも当時左翼学生

運動の『機関紙』とまで言われた『中央公論』に書

いたのだからわれわれはおさまらなかった。

 とくに私が当時から日本最高の文学者と尊敬して

いた芥川龍之介谷崎潤一郎の強烈な批判もやった

ものだから谷崎潤一郎への悪意はつのるばかりであ

った。安保闘争に明け暮れたそのころ、彼は浅草の

ストリップ劇場に入り浸り、あげく裸の踊り子を抱

きかかえた写真が週刊誌に載った。安保闘争など『

あざ笑う』がごとく。

 あれから60年以上の歳月が流れた。コロナ闘争

の日々なのに浅草ストリップに行くつもりで谷崎潤

一郎を読み始めた。その最初が『春琴抄』だった。1

ページめで私は衝撃を受けた。

 男女の愛のすごさ、偉大さ、奥深さと同時に男女

の愛が持つ神秘さ、耽美さ、なまなましさに打たれ

た。溺愛する盲目の美人妻がある夜外敵に襲われ、

顔に熱湯をかけられた。妻は顔を見ないでと懇願

した。そこで男はすぐさま自分の両目を針で突き刺し、

醜くなったであろう妻の顔を一生見れないようにして

しまった。二人の人生はその後も変わりなく三味線の

名人としてその調べの和をつないだ。

 谷崎純一郎の春琴に心をの底を奪われるなど、私と

しては心外この上ない。やはり私は徐々に変わって来

たのだ。心外きわまりないが仕方がない。

菜の花畑目の前、蕗のとう(フキノトウ)、タラの芽、筍ご飯

 コロナなどどこ吹く風、いつもの春が来ました。

これを執筆中の窓辺一面が菜の花ばたけ、黄色一面

でメも眩むようです。

 昨晩は庭に生えた筍を掘り、筍ご飯。採りたての

筍は柔らかく甘みがあってご満足。今日昼には蕗のとう

とタラの芽をとって天ぷらして『天ぷら蕎麦』。蕗の

とうは裏山に自然の生えたもの、タラの芽は玄関の階段

傍に自生したもの。

 『自然に自生したもの』と言っても、正確には『自生

してきたやつを注意して保護してきたモノ』なのです。

こんな田舎の生活でほとんど人との交渉はなく、鴬と

シジュウカラとに囲まれた人生。

 フト、『乞食坊主、種田山頭火』を想います。『異端

俳人』ですから句集も売れず、米も醤油も買えず、た

だ死ぬことだけを願ったムカシのヒト。早稲田大学文学

部中退。

 酔うてこうろぎと寝ていたよ。

   笠にトンボをとまらせて歩く

     歩けばかっこう 急げばかっこう

      おちついて死ねそうな草萌ゆる

        ここからが うちの山という木の芽

          ここに蕗のとう そこに蕗のとう

           いつも空き家のこぼれ菜の花

 ああ、三頭火、あこがれるなあ。

 

 

安倍政権、口だけ達者、よることなすことあいまいで遅い

早い話が10万円の現金給付だ。安倍総理大臣閣下

は20日は『一日も早く、10万円の現金を皆様の

お手元に届けられるように全力で取り組む』と表明。

一日も早く、と言われたからにはせめて1週間以内

と思うではないか。

 各種報道によればまず届くのは現金ではなく『書類』

だそうだ。しかもこの書類も、届くのは5月末から6月

というのだからあきれる。その書類に身分証明のコピー

をつけて申請するのだそうだ。これでは実際に現金が

届くのは7月になるではないか。

 安倍閣下はこれでも『大至急』と胸を張るのか。実際

これは諸外国からモノ笑いになっている。ドイツもオラ

ンダも支援金は『即金』ではないか。政府が決定してか

らたった2日位で各家庭に小切手が届いた。つまり政府

自治体が申請書を印刷している間に政府銀行は手持ちの

小切手を送ったのだ。最寄りの銀行で小切手を現金化す

るのに身分確認もできるのだ。

 日本銀行が小切手を持ってなければ民間銀行の小切手

を使えばいいのだ。『申請書印刷』など余計なことだ。

これでは現金給付を故意に遅らせている、としか思えな

い。それに野党や公明党も悪い。『素早く現金給付』と

言っているなら何故『素早く小切手送付』と要求しない

のか。

 客を失い、仕事場を失い、幼子を抱え、年寄の看護に

疲れている国民は7月にたった10万もらってももう助

からないおそれがあるのだ。

コロナで安易に内定取り消しは企業名公表せよ

 実に呆れたものだ。内定取り消しを宣告された

学生は抗議したり泣き寝入りしたり。しかも高校

や大学は見て見ぬふり。

 私も早稲田大学理工学部の現役時代、大学院修士

卒(終了)の学生の内定取り消しには憤激した。大

学院修了者の内定だから日本の巨大企業なのに、平

気で内定を取り消したから憤懣やり方ない。

 理由はまったく開示しないし、しても『経済情勢

の変化』とうそぶく。今回のコロナと変わりはない。

しかも『いい人材が欲しい。大槻先生の推薦なら、

就職後もポストで優遇する』などとお世辞を言った。

中にはわざわざ人事係は私の研究室出身の先輩を同行

して来ることもあった。

 しかし内定取り消しでは事情説明のあいさつもなか

った。私はこのような企業は企業名を5年間就職係の

窓口に掲示するように主張したが大学事務局は同意

しなかった。そこで私はこのような企業に対し、文書

を送り抗議、あわせて今後5年間就職ガイダンスで企業

名を公表し、また推薦状は書かないと明言した。

 コロナを理由に内定取り消しなどまったくの不法行為

である。内定取り消しを苦に自殺した学生もある。内定

は正式入社と同じである。内定をもらったら別の会社に

行くなど出来ない。大学や高校はもっと真剣な対応をす

べきである。企業名の公表はもちろん慰謝料の請求もす

べきである。(大学の法学部の弁護士教授たちよ、学生

の被害も救済できないで何が弁護士資格か!)