般若心経と相対性原理、那須市民大学第1回

言うまでもないことですが、私は宗教は嫌いだし、

宗教は否定するし、拒否します。それとは別に、

釈迦が述べたという哲学には感じ入るところが

あるのです。とくに般若心経は唯物論哲学ですから

これを肯定するどころか、びっくりしてしまうの

です。ニュートンの力学すらなかったはるか昔

に運動の本質を述べるたのです。

 それが

    色即是空

です。物体というのは矛盾に満ちてとらえどころない

実態だ、というのです。物体は常に運動し、その運動

は『ここにあって、同時にここに無いもの』という矛

盾なのです。

 般若心経は色即是空のあとで続きます。

舎利子よ、  是諸法空想 不生不滅 。。。。不増不減

『世の諸法則も空ではあるがそれらは変化しないもの

だ、つまり増えたり減ったり変わってはならない』

 これはアインシュタイン相対性理論の根幹を

なす、相対性原理なのです。アインシュタインの相対性

原理は『物理学の基本法則はいついかなる時でも、いつ

いかなる場所でも同じものでなければならない』という

ものです。

 ニュートンの力学、マックスウェルの電磁気の法則

量子力学シュレーディンガーディラックの方程式

がこれら基本法則です。そうたった三つの基本法則が

般若心経でいうところの『諸法』なのです。

 ところで上のマックスウェルの電磁気の法則には、

   光速度

が含まれます。またシュレーディンガーディラック

方程式には

  プランクの定数 h

が含まれます。したがってcとhは不変定数なのです。

これらはどのような世界でも決して任意に動かしては

ならない不変定数なのです。