23年ぶりの日本の夏、梅雨どきでもセミとウグイス、でもホタルはどこ?

6月から9月まで、この23年間、カナダ東部の

バンクーバーで過ごすようになってから、今年

で23年。すっかり日本の夏を忘れていた。そ

れがコロナヒステリーのおかげで未だにバンク

ーバーには行けないので、やむなく那須の梅雨

を満喫している。

 そう、皮肉ではなく本当に、那須の梅雨も、

捨てたモノではない。連日雨模様(雨が降った

り、止んだり)でも早朝ウグイスの声の集団に

眼をさます。名も知れぬ小鳥が窓辺にうろつい

ている。突然セミの声。

 雨が止むと蝶々の乱舞。小さいのやら大きい

のやら、白いのやら黄色いのやら。庭には野生

ヤマユリが咲いてきた。大きい花束が重なり

合って一斉に咲いた。柿木の根本に肥料に、と

思ってばらまいた生ごみからカボチャが生えだ

した。カボチャにはきれいな黄色い花がどんど

ん咲き乱れる。

 夕方、庭の椅子にぼーっとして緑一色の南の

山を眺めていたら、何かホホをかすめた。トン

ボだ!じつに23年ぶりのトンボ!おいおい、

ニッポンのトンボ、まだ生きていたのか!そう

言えばホタルはどうした?