自民党広報、憲法改正議論を活発にするためにダーウィンの進化論、奇妙な論理

 自民党の広報と言えば党幹部のエリート集団である。

そのエリートが、自民、公明が推進する憲法改正の議論

に野党や国民が乗って来ないことにいらだち、『広く

議論することが肝要』とばかり、ダーウィンの進化論

を引用した。

 ダーウィンは良い種を作り出すのには多様性が必要

と言っている、と。進化は突然変異と自然淘汰から起

こる。だから多様な変異が起これば起こるほど新しい

種も発生する、という訳だ。憲法改正も新しい『発生』

と言わんばかり。政権党の広報の無知を世界に晒さない

で欲しい。

 ここに自民広報の幼稚な誤りがある。まず突然変異

は多様性から生まれるモノではない。少数の偶然から

生まれるモノ。また新種を生み出す自然淘汰もそのと

きの自然環境や旧種との関係で決まるモノである。

 われわれの憲法は生まれてまだたった100年、我々

の社会によく適合するものかどうかもまだまだ定かでは

ない。それを変えようなどという多様な試みなど淘汰さ

れる段階ではない。