三太郎の日記

 科学哲学は論理も明快、言葉も単純なもの

だから大好きだが、他の一般哲学は文学部だ

けあって、難解を極めるから読む気も起らな

い。

 その文系哲学者の代表の一人、阿部次郎の

ことも名は知っていてもその本など手にとっ

たこともなかった。ところ不幸なことに阿部

次郎の代表作の一つ『三太郎の日記』が目に

とまった。

 三太郎という名前も庶民的ではないか。ど

うみても

文系哲学とは縁遠い感じがする。それに『日記』

というからには日常的で内容は簡単な感じがする。

 そこで私は一昨夜からこの『三太郎日記』にと

りついた。なるほど簡単だった。単に理解せず読

み飛ばす

ことは眠りにつくのによい睡眠薬となった。

 それが例えばこうである。

 。。。。。他の意識内容は皆シティンムングの姿

に於いて其背景を彩るのならば何の論もない。。。。

 およそ750ページの本が3冊であるが2夜かか

ってまだ17ページである。睡眠薬にしても多すぎ

ではないか?