(朝日新聞からの引用)

アカデミック・ハラスメント」という言葉

を日本で初めて定義した社会学者の上野千鶴

さんは、研究者の中でも、とくに理系の女

性研究者はハラスメント被害に遭いやすいと

指摘する。なぜなのか。

 ――連載「リケジョがなくなる日・ハラス

メント編」では、上司や同僚から理不尽な嫌

がらせを受けた女性研究者たちの姿を描きま

した。

 どんなことも実態調査をやらないと、事実

はわかりません。東京大学に赴任した後、

東京大学女性研究者が経験した性差別」と

いう初の学内アンケートを実施しました。デ

ータを見て驚いたのは、文系に比べて理系の

ひどさ。圧倒的な差があります。

 ――どういった違いが?

 文系は個人プレーができますが、理系は共

同研究に加わらないと研究成果が上げにくい。

でも、研究チームはほとんどが男性ばかりの

ホモソーシャルな集団ですから、女性に対す

る排除と抑圧があります。。。。。

   (引用終わり)

 理系、とくに物理系の研究室は激しい国際

競争の先端を競う真っ只中にあります。ハラ

スメントなどやってる余裕がないのです。能

力さえあれば女性だろうと海外からの留学生

だろうとおかまいなし、競争の先頭に立ちま

す。研究室全員が中国人留学生といった例も

あるのです。

 たしかに女性はごくごく少数です。例えば

東大、京大、筑波大など50名のうち女子学

生は1ないし0名なのですからこれを差別と

言えばそのとおりです。しかしこれは明治維

新の重工業中心の『富国強兵政策』に由来す

るモノですから話は違うでしょう。

 ごく少数の女子学生ですが実際深刻なのは

その能力も低いのです。だからこの能力のな

い女子が国際競争の先頭には立てない。教授

が先頭に立てたいと思っても学会が許さない。

もちろん例外はあります。京都大学物理学科

出身のY.Fさんは主席で卒業、不規則系の

物性の分野で大活躍、数々の受賞をし、有名

大学の教授となり教室主任も務めました。

 最近東大大学院の素粒子分野を終了した女

性が職がなく、『女性に対するアカハラ』と

騒ぎ立てました。物理科学雑誌パリティ

の編集長であった私あてにもその糾弾の書簡

が届きました。それに対して私は『学会が注

目するような論文を書きなさい』と返答しま

した。

  上野千鶴子さん、理系の本人が『自分はアカ

ハラを受けている』と訴えたら、それをうらづ

けるように所属学会の公平な評価を得てくださ

い。理系では本人だけが自分の能力のなさを棚

にあげて、アカハラアカハラだと騒いでいる

ことが多いのです。