黒田日銀総裁の悲願『2%のインフレ目標』、10年近く無駄骨

 こんな悲願、一般国民は冷たい反応。場合によっては

インフレで物価が上がらなければ『結構なこと』となる。

 一体何故国の指導者はインフレにしたがるのか。『3

%ぐらいのインフレになれば国は発展しつづける』と彼

等は説明する。実際カナダなどではたしかに年3%ぐら

いの物価上昇がここ20年も続いているではないか。

 物価上昇がつづけば必然的に企業は新しい設備を導入

して生産力をあげようとする。つまり企業の力は増大し

『国力』も上がる。それに伴って賃金も上がることに

なるのだ。

 黒田日銀は最初3%のインフレ目標をめざすと言った

がそれが不可能とみるや『2%目標』に切り替えた。し

かしそれでもインフレはおこらなかった。つまり『モノ

が有り余っている』のだ。お金が有り余ってモノがなけ

ればインフレは起こる。モノが有り余っているのに、お

金だけ大量に発行してもインフレは起こらない。これが

黒田日銀の勘違いなのだ。

 それなら何故モノが有り余っているのか。それは中国

が安い賃金で大量のモノを作っているからだ。つまり、

中国の安い賃金の労働者の犠牲の上に日本には安いモノ

があふれている。資本主義の矛盾と共産主義の矛盾の

せめぎ合い。これが黒田総裁を困らせている。