ガモフ『不思議な国のトムキンス 』 の大きな誤り

中学生のころ、上記の本を読み、実に面白かった

ことをすっかり忘れていましたが、数日前に思い

だしました。私が那須で主催するサイエンスカフ

ェの話題にある人がこの本を紹介する、というこ

とになったからです。

 この本は宇宙膨張を発見したガモフという高名

な物理学者が1940年に出版したもので世界的な

評判になったものです。内容は主に二つです。一つ

特殊相対性理論、もう一つが量子論不確定性原理

です。

 トムキンスさんは光速が20キロの『のろい町』に

迷い込んでしまう話が第一話。トムキンスが自転車で

走ると通りすがりの人はみなぺしゃんこにつぶれて

見えたというのです。

 しかしこれは今考えてみると全くの誤りです。また

第二話の『玉突き場』の場面。玉を突こうとして玉を

狙うと玉はカユのように広がって狙いが定まらない。

それは、この町ではプランク定数hが途方もなく大きく

なっているからだ、というもの。

 今改めて考えてみると、これらは全くの嘘。『光速c

を変えてはいけない、プランク定数定数も勝手に変えて

はいけない。それに量子はわれわれと違う複素空間にある

のだからなおさらです。つまり

  不思議な国のトムキンス

は今でいえば

  不思議な国のトムキンスの不思議

と言えるでしょう。

 詳しくは本日の会が終わってから書きます。