種田山頭火,野山と畑が友達、生涯乞食、憧れるなあ

 読書の秋、でなくともほとんどの時間は読書

三昧の生活。とくにコロナヒステリーで外出し

ないと朝となく昼となく、朝寝、昼寝の他は、読

書に明け暮れる。

 早稲田大学にゆかりのある、『乞食作家』種田

山頭火の日記と俳句を一か月かけて読んだ後は、

精神的に疲れて2週間ほど読書から遠ざかった。

まったく食べ物のない生活。米はもちろん味噌

もない。もともと食べ物を買うお金がない。

 それでも膨大な数の句を作る。

  わけいっても わけいっても 青い山

  ついてくる犬よ おまえも宿無しか

  笠にとんぼをとまらせて 歩く

  歩けばカッコウ 急げばカッコウ

山頭火の句には心がない。あるのはすべて自然。自然

といっても名所旧跡などではなく、ごく粗末な田舎の

道と草花。そしてやることは野を歩くこと。歩き足り

なければ野山の草花をつんできて活ける。

 そこで私も一句

  秋風の声きけば ツクツクボウシ 弱って鳴く