人形浄瑠璃 文楽 を観た。桜丸の自害の死体は万感の物語

昨日、長年の望みがかなって文楽を観ることができた。ま

ったく生まれて初めての経験だった。最近になって観たい

みたいと思っても、那須バンクーバーサイパンと渡り

鳥生活で文楽公演に、うまくマッチすることはなかった。

ところが、ところが、トランプさまのおかげで『スパイ

の疑い』でサイパンビザ拒否に合い、この冬は東京住まい。

そのおかげで文楽の特等席が取れた。武漢肺炎で、人込み

を避ける風潮か、席がとれたのだ。

 もちろん私の好きな   

        菅原伝授手習鑑

だ。3人兄弟の車引きの妻八重達の立ち居振る舞いの優雅

さ、美しさは言うに及ばない。しかしなんと言っても特筆

すべきは桜丸の自害のシーン。妻が泣き叫び狂ってすがり

ついても、父親が鐘を鳴らして念仏して泣き悲しんでも、

自害後の死体は微動だにしない。人間国宝人形使いのう

でさばきは実に見事だった。

 人形使いもヒトだから腕が疲れたり、指が痛くなったり、

膝がかゆくなったりするだろう。それでも死体は石のよう

に動かない。これがおよそ20分も続いたのだ。これは『

本物』の死体だ。その『本物さ』に場内はメを見張った!